私はあるだけの力で精一杯握った。
怪我人にはかなりの痛みだろうと思ったけど、今にも逃げそうで。

「もう寝たら?まだ傷が癒えてないんだし、昼も倒れているから」

今は休息が必要。そう思い投げた言葉。
それでも彼は分かってくれなかった。
無理矢理部屋に連れていき、無理矢理寝かせた。
“そんな事をしていると守るものも守れない”
と彼に伝えると妙に素直になった。
やっぱりちゃんと使命を果たす人なんだな、と改めて思った。
こうして1日目は終わった。

「おやすみ、また明日」