墜ちた羽根

「はい」
「何それ」
「お粥。精力つけないと駄目だって」
「いらない」

おばあちゃんの作ったお粥を持って行ったら、拒否された。
それでも食べないと駄目だと何度も強く言った。
それでも言う事を聞かないオウヤ君。
嫌だけど、私は脅迫をする事にした。
そうでもしないと食べてくれないと思ったから。

「このまま一生、この家から出られないよ…?」
「んな訳あるか」

こんな子供騙しで通用する訳ないか…私と同じか少し上の年齢なのだから。
もう食べてもらう事を諦めたその時だった。
何故かまだいたお兄ちゃんが、
無理矢理オウヤ君の口にお粥を無理矢理入れた。
オウヤ君自身は勿論の事、私もひどく驚いた。
この人は怪我人に向かってなんて事をしているんだろう。
私は思わず無茶な事をするお兄ちゃんを怒鳴りつけた。
しかしその言葉が聞こえていないのか、お兄ちゃんはオウヤ君に怒鳴りつけた。