シンデレラルーム 702号室

あたしはそんなタケちゃんをただ目で追って、遠くからそっと眺めているだけだった。


憧れの芸能人を陰で見つめているように

本当にタケちゃんは手の届かない所へ行ってしまったんだな…と思いながら。




そんな日々が一年続いて、2年生に進級した小春日和のある日。


あたしは同じクラスの男子に呼び出されて、突然告白された。


優しくていい人だなって思ってた嶋田くん。



『ずっと麻衣子ちゃんのこと好きだったんだ』



桜の花びらが舞い散る中

少し恥ずかしそうにはにかみながら、でも真剣にそう言ってくれた。