「ふぅこ?どうした?ぼーっとして」
ソファーに座ってぼんやり想いを馳せていると、瞬哉があたしの顔を覗き込んできた。
「…あぁ、ゴメン。何でもないよ」
「そう?…あ、飲み物頼むか。
マツさんが言うにはカクテルの種類が豊富らしいけど…って昼間からは飲まねぇよな」
『ふぅこにはオレが作ってやりたいし』
なんて言いながら、あたしの隣に腰を下ろしてメニューを眺め始める瞬哉。
某アニメのセクシー美女みたいな本名(峰岸 藤子)で呼ばれるのを嫌がるあたしに、瞬哉が考えたあだ名が“ふぅこ”。
そう呼ぶのは瞬哉しかいないから、なんだか特別な気がして悪い気はしない。



