シンデレラルーム 702号室


「ふぅこ?どうした?ぼーっとして」


ソファーに座ってぼんやり想いを馳せていると、瞬哉があたしの顔を覗き込んできた。



「…あぁ、ゴメン。何でもないよ」


「そう?…あ、飲み物頼むか。
マツさんが言うにはカクテルの種類が豊富らしいけど…って昼間からは飲まねぇよな」



『ふぅこにはオレが作ってやりたいし』

なんて言いながら、あたしの隣に腰を下ろしてメニューを眺め始める瞬哉。



某アニメのセクシー美女みたいな本名(峰岸 藤子)で呼ばれるのを嫌がるあたしに、瞬哉が考えたあだ名が“ふぅこ”。


そう呼ぶのは瞬哉しかいないから、なんだか特別な気がして悪い気はしない。