ただ、彼女は決して指輪を外すことはなかった。
指を絡めた時に俺を煩わし、憎いほど綺麗に光り輝くそれが
彼女を自分のものには出来ないという事実を物語っていた。
いくら抱き合って、自分のものだと彼女の肌に紅い印を残したって
最後に彼女が選ぶのはどちらか、最初から分かり切っていた。
詩織が愛する男はただ一人。
その人に満たされない愛情を、寂しさを、俺に抱かれることで埋めているのだ。
彼女が愛する男は俺ではない──
『戸籍の繋がりは何よりも強い』
あの時詩織に言った言葉が、自分自身を苦しめていた。
そして今、詩織によってこの関係に終止符が打たれようとしている。
指を絡めた時に俺を煩わし、憎いほど綺麗に光り輝くそれが
彼女を自分のものには出来ないという事実を物語っていた。
いくら抱き合って、自分のものだと彼女の肌に紅い印を残したって
最後に彼女が選ぶのはどちらか、最初から分かり切っていた。
詩織が愛する男はただ一人。
その人に満たされない愛情を、寂しさを、俺に抱かれることで埋めているのだ。
彼女が愛する男は俺ではない──
『戸籍の繋がりは何よりも強い』
あの時詩織に言った言葉が、自分自身を苦しめていた。
そして今、詩織によってこの関係に終止符が打たれようとしている。



