シンデレラルーム 702号室

逢瀬を重ねるたび、俺はかつてない程押し寄せてくる複雑な感情に戸惑っていた。


彼女が苦しんでいる姿をこれ以上見たくない。


幸せになってほしい。


そのために俺が支えになってやりたい。



そう思う反面、心の奥底に微かに存在していたよこしまな想いが膨れ上がっていく。



彼女を旦那のもとへ帰したくない。


心ごと奪ってしまいたい──



逢うたびに募っていく、彼女への想いと身勝手な欲望。


詩織もまた、耐え続けていた心は酷く脆くなっていた。



そして、彼女と出会って2ヶ月が経ったあの日。


俺達は不倫相手という名の
共犯者になった──…