シンデレラルーム 702号室



それから数日後、俺の携帯に知らない番号から電話がかかってきた。


『相談ならいつでも乗ってやるぞ』


と言って詩織に番号を教えていた俺は、

それが彼女からであることを、少なからず期待していた。



案の定それは詩織からで、『スーツを返したい』という用件だった。

彼女は事務所へ来ると言っていたが、俺は外で逢うことにした。



何故だか、詩織はもうこの空間に入れたくはなかったんだ。


清らかで真っ白な彼女が、ほんの少しでも汚れてしまうような気がして。



そう、綺麗なままでいさせたかったのに


彼女を汚したのは、他の誰でもないこの俺なんだ──