「でも、吸い過ぎはいけませんよ。」
「あー、まあ努力する。」
曖昧に笑って誤魔化した春海に、はあと溜め息を吐いてやったが軽くスルーされてしまった。
悔しいなと感じつつも、嬉しそうに瞳を細めジッポを弄る春海を見ていれば、私の頬も自然に緩んでしまう。
と。
「取り敢えず、お礼。」
そう言って春海は救うようなキスを私に降らせた。
重なるだけの口付けは、次第に深くなり角度を変えてはぶつかるそれの熱さに脳がとろけてしまうかと思った。
嗚呼、捕まった。
ニヤリ、艶やかに笑った春海を見てそう思った私はきっと正しい。
「部屋戻ったら、今日のお礼の続きな。」
「変態!」
「ハ、今更。」
不敵に笑った春海は、啄むよう、食むよう、私の唇に噛みついた。
誕生日って、幸せな日だけど
彼にとっては、実は結構理性と欲が危うい日だったりする。