「あの……誰ですか」



やさしそうな声に、


おもわず

聞き返した。






だって。




似ていたから。







昔、


大好きだったお兄ちゃんに。





お兄ちゃんは


いまはもう



いないんだ。



まさか


本当にお兄ちゃん?



そんなわけ

ないよ……。



お兄ちゃんをおもいだして

悲しくなる。