結局良い案が思いつかなかったので、悪友秀悟に相談を持ちかけた。

僕は、野球部に所属している。
ポジションはショート。

秀悟は、同じクラスで、クラブも同じ野球部。
ポジションはキャッチャー。

うちの野球部は、なんとおそろしいことに、毎日部活がある。
ただし、遅い時間までやるのは週3日だけで、あとは身体慣らし程度。
監督の方針で、毎日とりあえず身体を動かし、野球をする!
一日でもブランクをあけないように、って事らしい。

今日は早く帰れる日だから、何か買って買えるにはチャンスでは?と思ったのだ。

「明日は早く帰れる日じゃないだろう?」

あ!!
し、しまった…
そうか、肝心の誘う日に遅い時間じゃ、彼女を待たしておくわけにいかないじゃないか!

がっくりしてしまった僕を見て、秀悟がため息をつく。

「明日の昼飯、一緒に食えば? その時話を聞いたり、お礼に飲み物でもおごればいいじゃん」

おお!
ぐっどあいでぃあ!
…って、昼飯を一緒に食べようって…

「それはムリがあるよ…。女子はグループでがっちり固まって食べてるじゃん」
「だから、しょうがないから俺が加勢してやるから」
「加勢?」
「大木のいるグループには、俺の彼女の樹里もいるだろ? たまに一緒に食べるのに混じってもおかしくないっしょ」

て、天使に見えるぜ、秀悟くんっ!!

もちろん、一緒に食べようって、誘うのは僕の役目だ。
それくらいできないようでは、ダメな男に見られちゃうからね。

今日の夜は、明日の昼飯の作戦を練らなくては……

て、徹夜の予感……