ガラガラ――


「お疲れ様ぁー!」


いつもの通り、サッカー部が入って来た瞬間。


家庭科室は黄色い声に包まれる。


ドアに目を向けると、ちょうど長谷部先輩が入って来る。


そして、長谷部先輩も私を見る。


ドキッ――…


私は長谷部先輩に見つめられ、すごくドキドキしてきた。


長谷部先輩が部長のを食べる前に声を掛けなきゃ!


「先輩の所に行ってくる!」


自分で焼いたパンを持って、長谷部先輩の元へ。


食べるのが好きな私。


もちろん、はるかが作った2種類のパンも貰って。