家庭科室の甘い味

「拓真、可愛い!」


と言いながら、はるか先輩はにこにこ笑っている。


やっぱり……


1歳しか違わないけど、はるか先輩より年下の俺。


“可愛い”とか“年下扱い”をされるのが嫌だった。


俺が少しムッとしていると


「何、拗ねてんのよ」


「別に……」


そう言いながらも、“可愛い”と言われた事に、拗ねていると


「拓真、行ってくるね。……って、アンタ何むくれてるのよ」


姉ちゃんはリビングの入口で呆れて俺を見ていた。


「別に」


俺が姉ちゃんの顔を見ずに答えると


「まぁ、いいわ。拓真、遅くならないうちに、ちゃんとはるかちゃんの事、送りなよ!
じゃ、はるかちゃんまたね」


そう言うと、姉ちゃんはバタバタッと家を出て行く。