「あんなのほっとけよ。
そのうち、どっかいくだろ」



俺に抱きついたまま美嘉が顔を上げた。




「でも、あの虫こっちに歩いてきてる!!」




「…はぁ。仕方ねぇな。」




俺は近くにあったティッシュを手に取ると
虫をティッシュで掴み外に投げ出した。