入学式が始まった。
長い先生達の話。
れんはそれを聞き流す。
頭の中はふうちゃんの事だけ。
片平の言葉が離れない。
ふうちゃんを信じてないわけじゃないけど…。
ふうちゃん格好いいし。
女の子が放っておくわけはない。
「はぁ…」
一つため息。
「どうしたの?」
泉が心配そうに見てくる。
さっきの話と、れんの気持ちを話した。
もちろん小声で。
「はぁ!?浮気なんかするわけないじゃん!」泉が言う。
「うん、信じてる…」
でもなんかモヤモヤする。
「それより孟は、恋の事が心配だと思うよ??」
−…孟。
風間孟。
れんは『風』をとって、ふうちゃんって呼んでいる。
でも、ふうちゃんが心配する理由がわからない。
れんは浮気しないの知ってるし。
「恋はモテるからさ」
「モテないよ」
「でも、朝みたくなっちゃうじゃん」
れんは朝の事を思い出す。
机の周りに男子が寄ってきたっけね。

