そもそも、私が『野いちご』というサイトを知ったのは、七ヶ月前の六月の事である。 それまで携帯電話というものでは、通話とメールしか使用していなかった。 本は先ほど話した通り、常に読んではいたが、それも、恋愛小説などではなかった。 およそ、そういうものとは縁の無い生活を淡々と送っていたのである。 何気無く行き着いた、見た事の無い世界。 自由に作り、お互いに発表する。 おお!面白そうじゃないか。 それが第一印象だった。