「お前、手怪我してる」










私の手首を掴みながら金髪の男が

言ってきた。

手首を見ると強く掴まれたからか

痣が出来ていた。




…………最悪じゃん。









「あー…大丈夫です。

さっきは助かりました」



「別に」



「…では、私帰るんで」









私は男に背を向けて歩き始めた



家とは真逆に向かってだけど。










「送る」



「………は?」



「だから送る、またナンパされてぇのか」



「いや、大丈夫だしてか誰?」









私が言うと金髪は目を見開いた