地図さえ持たずに
   始めた旅だった

   回り道もしただろう

   綺麗事だけ
   並べてきたわけでもない

   醜い傷も落とした荷物も

   見て見ぬふりなど
   出来やしない


   分かっているさ
   それぐらい本気だから


   目指す場所さえ
   闇の中だったけど

   君は気付いていたかな

   僕らはお互いの姿を
   見失うことはなかったよ


   光は何処にある?

   そんなの本当は
   最初から決まっていた

   だって僕らの姿を
   照らしている光は

   いつだって背中を押して

   進むべき道を
   指差していたんだ



   ― 最終章 ―

    光の在り処