光を背負う、僕ら。―第2楽章―




仕分け作業は思ったよりも大変だった。



写真は先生が一度チェックしたのか、何の纏まりもなくバラバラになって集められている。


……というよりも、わざとかと思えるほどごちゃ混ぜだ。



せめて段ボール箱に入れるときに、適当に入れないで少しぐらいは整えておいて欲しかった。



そうすれば選ぶ作業も簡単だったろうに。

これじゃあ仕分け作業だけで日が暮れそう。



思えばそもそもこの量の仕事は完全に二人でやるものではないだろうし、人手不足なのは明らかだ。



でも担任の先生のズボラな服装や黒板に書く歪な文字を十分に知っている以上、そんなことは事前に頼んでおいたとしても無理だろうなと簡単に想像することが出来る。



そもそも二人だけに頼んだっていうのも、もはや先生の計画ミスとしか思えない……。



伸一と二人きりにしてくれたのは感謝しているけど、何だか居たたまれなかった。




「……」


「……」




無言でただ手を動かすその作業は効率が良いのだろうけど、モチベーションの方がそれにそぐわない。



少しずつ分けて積み上げられていく写真の束も、さっきからあまり数を増やしていない。



沈黙の中で作業に気分が滅入り、効率は良くなるどころかむしろスピードダウンを招いていた。



片手に何枚かの写真を持ち、それがいつのものなのかを確認するフリをしながら伸一の様子を盗み見た。



あたしよりもたくさんの写真を大きな手のひらの中に収めて、下を向いて作業を続けている。



最初はあたしと一緒に作業することを戸惑っているというか嫌がっているようにも見えたけれど、今は集中しているみたいでそんな様子はない。



ただ沈黙の空気はそれなりに気まずいみたいで、時々考え込んでいるみたいに動きが鈍くなる。



そんな様子を思わず見続けていると、写真から顔を上げた伸一と目が合った。