「うん!あたしも佐奈ちゃんとそうなりたいと思ってるよ。……だから、受験頑張ろうね!ピアニストになるための第一歩だし」
「うん、頑張ろう…!」
小春ちゃんが笑ってくれるから、ホッとして笑った。
ピアノをやっていて良かったと思う。
だって明日美や流歌とは違う繋がりの関係を、こうやって築けたのだから……。
ひとしきり話し終えたところで、小春ちゃんは飲み物のおかわりを用意してくれた。
今度はココアではなくてレモンティーだった。
ココアからレモンティー。
まるでさっきまでの話とは違う話をするために、気分を変えようとしているみたいだった。
実際今からする話は伸一関係のことだから、さっきまでとはガラリと話題が違うわけで。
飲み物が変わったことは、あたしにとっても良い刺激だった。
ビスケットを一枚食べてレモンティーで流し込むと、スッと鼻を抜ける香りが頭を冴えさせてくれる。
アルバムをしまった小春ちゃんは、重い表情で腰を下ろした。



