光を背負う、僕ら。―第2楽章―




「……アルバム?」


「そう。これは小学校に入る前までのやつかな」




小春ちゃんが見せてくれたのは本ではなくて、幼少期のアルバムだった。



開かれたページには、ピンクのレースがついたミニドレスを着て可愛らしい笑顔を浮かべている小春ちゃんの写真があった。



嬉しそうにピースをしている小春ちゃんの隣には、“コンサート会場”と書かれた立て看板がある。



なんとなく見覚えのある、背景に写っている建物と看板。

あたしもこのコンサート会場に行ったことある……気がする。




「これね、5歳のときのピアノのコンサートの写真。確か市内のピアノ教室が合同で開催してたやつ」


「そうみたいだね。看板にそれらしいこと書かれてる」




看板に、あたしが通っていたピアノ教室の名前も書かれていた。



そうだ。

あたしも以前は毎年、このコンサートに参加してたんだ。



中学生ぐらいまでの生徒が集まって練習の成果を発表するイベント。

プロみたいな盛大なコンサートじゃなくて、ほんと子供達の発表会みたいなやつ。



小学生になった頃にはピアノを辞めちゃったから数回しか参加した記憶がないけど、それでも数少ない晴れ舞台だった。