「明日美、いつも心配してくれてありがとう。だけど、今回は大丈夫だよ。小春ちゃんも話したいことがあるって言ってたし」
「それはそうだけど…」
「きっと、話せば分かってもらえる。あたし、そんな気がするの。
明日美だって昨日、頑張れって言ってくれたでしょう?これもきっと、その頑張るときの一つなんだよ。だから……」
「……分かったよ。そこまで言うなら行っておいで」
さすがに明日美も折れてくれたらしく、不安が残る表情で渋々とだけどそう言ってくれた。
その優しさに笑みが溢れる。
「明日美、ありがとう!」
「うん。けど何かされたら、すぐに連絡してね。やっぱり心配だから」
「大袈裟だなぁ、明日美は」
流歌は明日美の異常な心配性に半ば呆れた様子で笑っていたけど、あたしはちゃんと知ってるよ。
流歌だって本当は、とても心配してくれていること。
あたしは二人と挨拶を交わすと、昇降口の外で待ち合わせをしている小春ちゃんのところへ向かった。
小春ちゃんの姿を見つけると緊張が身体に伝わり、自然と背筋が伸びた気がした。



