光を背負う、僕ら。―第2楽章―




真藤君はあたしを追い詰めるように、極めつけの言葉を付け足した。




「躊躇う必要なんてねぇよ。
……伸一だって、戸沢のことを切り離しただろう?」




気にしていた二人の名前が出てくると、露骨に肩が跳ねた。



そのことに気付かれたくなくて真藤君の顔を見ると、何もかも見透かしているみたいにフッと笑われた。




「伸一も、麻木と同じだったんだよ。優しさで必要ないものを繋ぎ止めて、本当に必要なものを見失ってた。
……だけどあいつ、やっと気付いたんだよ。自分の本当の気持ちに。だから、戸沢と別れた。そうに決まってる」




心臓の音が、すぐ耳元で聞こえた。


ドキドキやトクントクンといった可愛らしい音じゃなくて、大太鼓を叩き続けてるみたいな、身体を震わせる地響きのような轟音だった。



動揺して視線が泳いでいると、真藤君に両肩を掴まれた。



行き場を見失っていた視線が、真藤君のものと一致する。




「……逃げるな、麻木。自分の気持ちから。素直になって良いんだよ」


「…………」


「麻木は今、誰を想ってる?」



真藤君の瞳の中で、あたしが唇を噛み締めていた。