「……あのな、岡田、それは明らかに勝手な勘違いだろ」
「でもっ…!」
「本人に確かめたわけでもないのに、勝手に麻木のこと責めてるんじゃねぇよ。麻木だって、違うって言ってるじゃん。なぁ?」
真藤君が同意を求めてくるので、コクンッと頷く。
真藤君の手によって立場が逆転した3人は、苦虫を噛み潰したような表情をしていた。
「……つうか、これ以上麻木を責めるようなら、俺も大人しくしてねぇけど?」
真藤君がそう言うと、3人は舌打ちをしながら「もういい!」と去っていった。
その背中が少し悔しそうだった。
一気に3人がいなかった校舎裏は、朝の静けさを取り戻す。
張り詰めていた気が緩むと身体の力が抜けて、壁に身体を預けた。
「大丈夫か?」
真藤君が近付いてきて、あたしの様子を窺う。
「…うん。なんとかね」
「そうか、なら良かった…」
「それより真藤君、どうしてこんなところにいたの?」
「実はさっき、麻木が岡田達と校舎裏に行くところを見かけたんだ。その時に何か嫌な予感がして……、それであとをつけてきた」
「そうだったんだ……。ありがとう。おかげで助かったよ」
「俺も良かったよ。麻木が怪我とかしなくて」
優しく笑ってくれる真藤君。
でも、申し訳ない気持ちが沸いてきた。



