目線を真藤君の横顔に向けると、真藤君が前を向いたまま口を開く。
「……堂々としてたらいいんだよ。別に悪いことしてるわけじゃないし、噂なんてすぐに消えるだろ」
真藤君が自信ありげな表情で微笑みながら、あたしを見た。
大丈夫だから。心配すんな。
不安が消えないあたしに、まるでそう言ってくれているみたい。
「…うん、そうだね」
だから、あたしも前を向いた。
別に真藤君と友達でいることが嫌なわけでもない。
だったら、堂々としていたらいいんだよね。
道路に伸びる影が、より真っ直ぐ伸びたような気がした。
◇◆◇◆◇
「……で、二人は順調ってわけだ?」
お昼休み。
真藤君との勉強の話を明日美と流歌に話したら、明日美にニヤニヤしながらそう言われた。
そんな明日美にあたしと流歌は揃って苦笑いを返す。
「いや、だからね?真藤君は友達だから、順調も何もないんだって」
「えー。でも、毎日帰りは送ってもらってるんでしょ?何だかんだ言いつつ、付き合ってるって感じよね」
明日美はそう言いながら、昼食のサンドイッチを豪快に頬張った。



