光を背負う、僕ら。―第2楽章―




特待生に関する詳しい説明を受け終えて、あたしとお母さんは玄関の外まで学園長をお見送りに出た。




「…学園長先生、今日は本当に色々とありがとうございました」




お礼を言う際、自然と背中が伸びる。



未来に向かう道で光を感じられずに、下ばかりを向いて足元を確認していた頃と今は違う。



だからこそ目の前に見えた光輝く道を進もうとする背中は、まっすぐ伸びて気持ちが良かった。




「いや、さっきも言ったが私は何もしてないよ。佐奈さんの努力が、今の結果を生み出しているんだ。
……それに、受験はまだ終わっていない。君のこれからの頑張りを期待しているよ」


「はい!頑張ります」




空がうっすらと夕暮れに染まりかける中で、恥ずかしがりながらも精一杯の笑顔で応える。



学園長の期待。

受験までにどれだけそれに近付けるかは分からない。



けど、あたしにはお母さんがいる。


ピアニストとして尊敬するお母さんに練習を見てもらえることになって、受験に向けて頑張る意欲は以前に増して燃え上がっていた。



この気持ちと決意がある限り、あたしは全力を尽くすだろう。