光を背負う、僕ら。―第2楽章―




とりあえず危機的状況を乗り越えられたことにホッと一息つくと、なぜか小春ちゃんも同じように安心していた。




「…良かった」


「何が?」


「えっとね、実は……伸一が隠し事してるんじゃないのかって思ってたの。最近の伸一、なんだかよそよそしく感じられて…」


「……」


「それで浮気というか……他に好きな子がいて、こっそり会ってるんじゃないかって急に不安になって。…それであとつけちゃったの。
でも安心した!ただの思い違いだったみたいだし」




無邪気に笑う小春ちゃんを、あたしと伸一だけが複雑な思いで見ていた。



本当のことを知らずにすっかり安心している小春ちゃんを見るのは、たとえやましいことがなくてもつらかった。



……そうだよね。


彼女である小春ちゃんの立場からすると、彼氏が他の女の子とこっそり会ってるなんていい気持ちしないよね。



あたしと伸一は浮気とかいう関係ではなかったとしても、他の人には内緒で会っていたことには変わりない。



あたしにとっては放課後の時間が幸せなものである一方で、それは小春ちゃんにとっては苦しいもの。



そう考えると、自分を責めずにはいられなかった。