光を背負う、僕ら。―第2楽章―




溢れる想いが体中を回った気がして、顔を隠した手の隙間から涙が流れた。



すかさず拭うけれど、また一粒、一粒と静かにゆっくりと流れていく。




「…麻木」


「…っ、来ないで」




気配だけでも真藤君が近寄ってくるのが分かって、それを手で制した。



手を伸ばせば胸板に手が届き、真藤君の動きが止まる。




「あさ…」


「いい。今日は頼らない」




きっと真藤君の目の前で泣けば、また昨日みたいに慰めてくれる気がした。


でも今日は、あえてそれを拒んだ。



誰かに頼ればきっと楽だろうけれど、それではただ自分が潰れていくだけ。



今のあたしに出来るのは、挫けずに前を向くこと。


だからそうやって弱い自分が強くなることしか、消せない想いを抱えていける方法が思いつかなかった。



制服の裾が汚れることも承知でゴシゴシと乱暴に涙を拭い、目元を真っ赤にした状態で足止めした真藤君を見る。




「…あたしは、大丈夫だよ」




自分にも言い聞かせるように笑ってみせると、真藤君は呆れたように笑った。