光を背負う、僕ら。―第2楽章―




「…もうー。そんなに笑わないでよ!」




真藤君に対する不満がなくなると、思わずあたしにも笑みが溢れた。



少し怒ったフリをして真藤君に反抗してみれば、それを見た彼が表情に安堵を浮かべる。




「……やっと笑ったな」


「えっ?」


「今日、初めて笑ったって言ってるんだよ。
今日の麻木、教室にいるときからずっと、無理した表情してたから」


「……!」




切なげにそう言われたことにも驚いたけれど、そう言われて自分が無理していたことを初めて知ったことにはもっと驚いた。



自分がそんなふうにしてたなんて…。


真藤君に言われるまで、本当に何も気付かなかったんだ。



……確かに今日は、無理をしていてもしょうがなかったかもしれない。



何を言おうと昨日は勢いのあまり伸一に告白して、その結果は当たり前のごとくフラれたのだから。



そしてその直後の今日。

同じクラスの伸一とは当たり前のように教室で会うわけで、嫌でも顔を合わす羽目になる。



ただあたしはまだフラれて立ち直っていないこともあって、一度もまともに伸一の姿を見ることが出来なかった。



フラれたばかりで、なおかつ昨日の帰り際の別れもバタバタしたまま終わってしまったから、どんな表情をしていいか分からなかったんだ。