光を背負う、僕ら。―第2楽章―




何が面白いんだろう…。



そんな疑問が残って気になるものの、あたしの意識は満面の笑顔の真藤君に持っていかれる。




こんなにも豪快に笑う真藤君を見るのは、きっと小学生のとき以来初めてだと思う。



中学生になってからの真藤君は友達といても寡黙でいることが多くて、こんなに感情を顔に出しているのは見たことがなかったから…。




「ははっ!ほんとおまえ、面白すぎ!」


「あ、あたし?」


「そうだよ、麻木だよ」




笑いすぎて出た涙を指で掬っている真藤君は、やっと笑いが止まってきたらしい。




「さっきからずっと麻木の顔見てたけど、くるくる変わってすげー面白い!」




そう言って再びあたしの顔を見ると、また少し吹き出した。




「そっ、そんなに面白かったの?」


「あぁ、まるで百面相みたいだった」




そんなつもりはなかったんだけどな…。



どうやら真藤君に帰ってもらおうと悩んでいたときの表情が、真藤君にとってはツボだったみたい。



人の顔を見てこんなにも笑う人は初めて見たから少し驚いたけど、こんなにも明るい表情を見せられたら、いつしか帰って欲しいなんて気持ちは忘れ去ってしまっていた。