光を背負う、僕ら。―第2楽章―




だけどこの状況ではいたたまれなくて、真藤君からまず目線だけを逸らす。




「しっ、真藤君には関係ないでしょう?」




そして動揺していることを悟られないように、自然を装ってゆっくりと顔を背けた。



……どうしてあたし、動揺してるの。



たった少し、男の子に触れられただけなのに…。



普段から男の子と接触する機会がないこともあって、鼓動が今までにない速さで波打っていた。




「……まぁ、泣いてないならそれでいいけど」




あたしの言葉を勝手に肯定と受け止めたらしく、真藤君は行き場を失った腕を何事もなかったように下ろした。



そのときの真藤君はホッとした表情をしていて、それはあたしの中で小さな疑問に変わる。




「……どうして真藤君が、泣いてないか気にするの?」


「…ん?」




あたしから離れて定位置に戻った真藤君は小首を傾げる。



そして一瞬だけ俯いた後、お決まりのように不敵な笑みをあたしに向けた。




「……さぁ?何でだろうな」


「―――……」




……どうしてだろう。



この瞬間、少しだけだけど。


すっかり分からなくなってしまっていた真藤君の心に、近付けた気がした。