――ガラガラッ
「……おまえら、ここで何してんの?」
あたしと伸一の間に流れる空気を揺らがして、突如この部屋の扉が開いた。
そしてそこから颯爽と現れた人物に、あたしも伸一も息を飲んだ。
えっ……?
どうして……この人がここにいるの?
「たっ、達也…!?おまえこそ、なんでここにいるんだ…?」
伸一がさっきまでと打って変わった様子で、現れた人物の元へ歩み寄る。
……達也。
真藤君のもとへ。
「俺はこの校舎の資料室に荷物運びに来たんだよ。俺、日直だから。
……で、おまえらは何してんの?」
最後の言葉を言う頃には、真藤君の瞳は目の前にいる伸一ではなくあたしの姿をはっきりと捉えていた。
言葉が冷たいような気がするのは、気のせいだろうか…。
相変わらず眼鏡の奥に潜む瞳は、あたしをどんな風に見ているのか分からない。
だから余計に、さっきよりもこの場の空気をどうしたらいいのか分からなくなってしまった。
こんな場所に伸一と二人でいるところが見られちゃうなんて……。
もしかして、あたしの告白も聞かれてたの……?
考えれば考えるほど焦る原因が浮かんできて、心配になって真藤君を見る。
だけど次にあたしが見たときには、真藤君は伸一と向かい合っていた。



