「うわー…」


「あいつら、そんなこと話してんだな」



男ぶろのこっち側。


壁1枚でさえぎられた男ぶろで、俺ら2人が話している。



温泉に2人で入っている、梓と俺。


男どおしで…むなしい。




隠す場所はちゃんと隠して、お湯につかっている。



「親睦会とか…。そういやこんなこともあったね」


「思い出すなよ。ふざけんな!」



親睦会であったのは柚菜と梓の同じベッド事件。


思い出させないように梓にお湯をかける。



「合宿とか、ほんとおもしろかった」


「綾香と肝試しどうだった?」


「ま、だいいちに綾香ときっかけになれたことだよね」


「ふぅん…」


「そういや、柚菜ちゃん泣いてたね」


「親友、か…」



綾香と柚菜が親友ってことで泣いたんだろ?