甘い罠

「あ!
瑠璃~」

席へ案内されると、碧が声を掛けた

一瞬、瑠璃には碧が別人に見えた

満面の笑顔で手招きする碧は、3ヶ月前に会った時とはまるで風貌が変わっていた

瑠璃はキョトンと碧を見つめ、しばらく立ち尽くした

「お疲れ、瑠璃

……え?どしたの?」

今度は碧がキョトンとした顔をした


「え~碧?
誰かと思った~

髪、切ったんだ?」

瑠璃に指摘され、碧も思い付いたように自分の髪を触った

「あぁ、髪型ね」

珍しく碧は恥ずかしそうな顔をした

「ほら、私ずっと同じようなヘアスタイルだったでしょ?
なんかイメチェンしたくなっちゃって」

そう言って碧は、顎のラインまで短くなった毛先をつまんだ

碧はこれまでずっと、長く伸ばした髪にパーマをあて、コテで綺麗に巻いていた

カラーも明るめだったが、毎日の手入れが行き届いていたのだろう
蜂蜜のように艶のある綺麗な髪だった