まだ名前呼んでんのか。
と目を覚ました時。

聞こえた名前。

「松野あこ。」


俺はとっさに立ち上がり目をこらすとあいつが居た。

制服も着崩してないし。
本当に普通。

でも絶対あいつだ。

『いた。』

俺の声で体育館の全員の声が消えて。幹部連中が立ち上がる。

「みーっけた。」

「あれが上玉。」

「お久しぶりです。」

「・・・大福」


『・・・・・』

「・・・・・」


ただの興味だった。
でも探しても探しても見つからないあいつにイライラした。

でも、まだあいつは俺の手の届かない所に居る。

もどかしい。