それから特に会話という会話はなく、あっという間に勇樹の家の前まで帰ってきた。 「じゃあ俺、職場に戻るから。気を付けて…な。」 勇樹は優しく私に微笑みかけてくれた。 「うん、…ありがとう。」 「じゃあな。」 そう言って勇樹は夕闇に消えていった。