図書室の扉を開けると、歴史を感じる匂いがした。

しかし、中はがらんとしていて、図書室の先生が一人座っていた。

ちなみに図書室の先生の佐藤先生は珍しい女の先生…。

家庭科は男の先生のくせに!


「あら?川崎さん。どうしたの?」


本を読んでいた先生が私をみる。


「あ、あの…土方さんを探していて…。」



「あぁ。美波ちゃんなら、今さっき、帰ったよ。いつもは、もう少しいるのにね。」


逃げられた!



私は、先生に軽く会釈をして、音楽室へ向かった。