「つかさ、何で10年後に呼び出したんですか?」



「微妙な敬語とタメ語だな。…。お前、何にも聞いてないのか?10年前の俺や誠に。」



きょとんとしている河上。


「何にも聞いてません!早く帰りたい。」



「そう、慌てるなって。椿、この原理を知りたくないか?」

私は即答で、

「知りたくない。早く帰りたい。」



「そっかぁ〜知りたいのかぁ〜。んじゃ教えてやろう」



人の話を聞け!!


河上は一回深呼吸をすると(私のツッコミを無視して)なが〜い説明を始めた。


「このドライアイスはタイムフリーズって言ってな、見た目はドライアイスそっくりなんだが、事前に特定の人物の細胞の一部を入れることによってその特定の人物のみ、10年後にタイムスリップ出来るって事さ。」



「せんせー。質問です。」



私は手を挙げた。


「先生って呼ばれるのもまた萌えるな…。なんだ?」


私は一発河上を殴って質問した。


もちろん、殴った理由は分かるよね(笑) 。


「私が10年後にいるって事は、10年後の私は10年前に行ってるんですか?」


河上が殴られた頭を撫でながら

「いい質問だ。椿。
10年後の椿はこちらの時代でフリーズ…誠の研究室で眠っているぜ。」


「じゃあ、土屋先生の所に行けば10年後の自分を見れるって事ですか?」




私がそう質問したら、河上は首を横にふった。