「川崎さん…。」


いや…でもなぁ…。

やっぱりなぁ〜。


「やっぱり河上かなぁ…。」


「河上?」


「河上からSとったら何が残るんだろぅ〜」



「はぁ…。川崎さん!」


土屋先生が思い切り私の頭をたたいた。


「痛い…。って土屋先生!?」

びっくりして思わず大声をあげてしまう私。


もしかして…


「はい。これ。ドライアイス。」


土屋先生が私にビニール袋にはいったドライアイスを渡した。
良かった。

変な妄想はばれてない。


「あ、ありがとうございました。」

このままスムーズに教室に…。
「あ、川崎さん。」


ドアに触る直前に土屋先生が話しかけた。

「は、はい。」

「一にドライアイスの扱いだけは気をつけろって伝えて。」


なぁ〜んだ。

「はい。では…。」

私が再びドアに触ろうとすると

「もう一つ。川崎さんは生徒なんだから、一の事を河上って呼び捨てしないように…これ以上は言わないから、早くもどりなよ。」


あ、…

やっぱり

ばれてたんだ…。


(´Д`)