「俺の今までの経験からして
お前みたいな遊び人の依頼は、タイプが2つあるんだ
一つは遊び人だったけど本命ができて、それまでの恋愛観を改める奴
もう一つは、わざわざ俺達恋のキューピッドが両思いにしたのに結局それも遊びで成長しない奴
……ま、お前は前者だったみたいだけど」
後者の奴は大体態度で分かるんだよ
と天使は笑っているが、目が笑っていない。
……なんていうか、
「…俺、あんたのこと勘違いしてたかも」
「は?」
と、一人で納得している俺を
天使はいきなりなんだよ、という顔で見ている
「いや、あんたっていつも面倒臭そうにしてるし、人のことからかって笑う嫌な奴だって思ってたんだよ……」
「おい殴るぞ」
俺の言葉に天使は俺の頭をペシン、と叩いた
地味に痛い。
「ちょ、話は最後まで聞け!
……確かに最初、俺はあんたのこと嫌な奴って思ったけど、
あんたって意外と俺のこと応援してくれてるし…何かちゃんとした恋愛観持ってるなって」
思ったわけですよ、と途中から自分で言ってて恥ずかしくなった俺は、
終わりに近づくにつれ声が小さくなっていった。

