天使ってすげぇ と俺は感心したが、少しすると《あること》に気付いた。 「……ちょっと待て、ならあの時俺が美鈴ちゃんを助けられなかったら…」 俺は顔を真っ青にしながら言った 最後まで言わなかったのは言うのが恐ろしかったからだ。 そんな顔を真っ青にした俺に対して天使は 「ああ、お前が助けられなかったら ……本棚の下敷きになってたな」 と平然と言った。 俺はその言葉にザァー、と血の気が引いた 真っ青だった顔は青を通り越して白だ。 つまり、あの時俺は人一人の命を任されていたのか