《貴様ァァ!一体どれだけ依頼を失敗すれば気がすむんだッ!!》


そう叫ぶ電話主の声と破壊音に紛れて
「落ち着いてください班長!」やら「誰か手を貸してくれ!」などの焦った声が聞こえる

きっと今、電話先は悲惨な状態になっているのだろうな、
と正樹は冷や汗をかいた


「だって俺の担当した人間の好きな相手、既にお付き合いしている人間がいたんすよ」


と少し拗ねたように言うと、電話主はしばらく黙った後


《知るか、その仲裂いてでも依頼成功させろや》
「んな無茶苦茶な」


スパッととんでもないことを言いはなつ電話主に、正樹はこれは相当キレてんな…と心の中で呟く。

そうこうしている内に、電話主の怒鳴り声はどんどんヒートアップしていく


《黙れ!大体貴様が何度も依頼を失敗するからうちの班は落ちこぼれキューピッド班などと言われるんだ!!》