「は~…疲れた……」


俺はいかにも疲れていますというオーラを出しながら家への帰路をたどっていた

「いやいや、今日も素晴らしいモテっぷりだったねぇ畜生リア充爆発しろ」
「いや意味わかんねぇし」

原因はこいつ、斉藤正樹という天使だ。
こいつが俺の所に来たのが一昨日

恋のキューピッドとか抜かしておいて今のところなにもしてない。

昨日俺の恋愛状況を話して、図書館に行き運良くいた彼女を見せるとこいつは
「お前みたいなチャラ男があんな可愛い子とプラトニックな恋愛するなんて笑い話にしかなんねーよ」と大爆笑した
ムカつく。



「あんたさぁ…やる気あんの?」
「は?」
「いやあんた、俺の恋を協力するって言ったけど何もしてないじゃん」


俺は恨めしそうに天使をみる
しかし天使は少し周りを見渡すと、俺をみてニヤニヤと笑い始めた


「お前、気づいてる?」
「何が」
「お前、一人で喋ってて変な奴だと思われてるぜ」


バッ、と周りを見ると通行人が不審者を見るような目で俺を見ていた

……忘れてた、こいつは俺にしか見えないんだった。