『真』
『………はよ』
『おはよう。目の下のクマ、ひで
ぇな』
………笑いながらそう言う京は。
全っ…然余裕そうで。
……………反対に俺は、
全然余裕なんかなくて。
『今回こそ京を負かしてやるよ』
『だからって、徹夜すればいいっ
て問題じゃねぇだろ』
『いいんだよ!!とにかく、ぜっ…
てー、負かすからな!!』
『なんでそんなに、俺を負かして
ぇんだよ』
『卒業前に、一回は勝っておきて
ぇからな』
………っつーのは、ウソで。
俺は京に何1つ勝てねぇから、
せめて勉強くらいは
勝ちてぇからって、
こっちは毎回、
必死になってやってんだよ。
…………なのに俺はまだ、
京に一回も
勝ったことがない―…。
勉強も運動も、何もかも―…。

