【完】短編集~幼馴染み~

side莉紗


全てを聞いた後、
あたしの瞳からは…
涙が、止まらなかった。
「あいつは、いつだって…莉紗ちゃんを、想ってるんだよ」
「っ…ヒック…っ…」
今ままでの由貴が、頭に浮かぶ。

由貴の部屋での、出来事――。
あたしをベッドに押し倒した、由貴。
あたしの涙を見て止まった、キス。
辛そうな、顔。

下駄箱での、出来事――。
『お前、好きなやついんだ?』
『ムカつく』
いきなりの、キス。

空き教室での、出来事――。
『莉紗っ』
あたしを抱きしめた、強い力。
温かい体温。
『…結局、俺はお前を…守れなかった』
『いつだって、そうだ。俺は…お前を、傷付ける』
『ごめん。莉紗』
意味のわからなかった…言葉。


全てのことが、繋がる―――…。
“大嫌い”
その言葉を、言っていた意味が…
やっと、分った――…。