【完】短編集~幼馴染み~

「どこだよ…!」
あいつらが、連れて行きそうな場所…。
ひと気の、ない場所…。
「っ、空き教室…?」
そうだ、そこはまだ探していない。
俺は空き教室へ走った。
「----!」
「----っ」
微かに聞こえる、声。
手をかけようとしたが…
「これにこりたら由貴様に近づくんじゃないよ」
「あんたが由貴様のまわりにいなきゃ、あたしたちだってこんなことしないんだからねっ」
「由貴様にきやすく触るんじゃないよ、このブス!」
あいつらが発する言葉に必ず出てくる…
俺の、名前。
「っ、俺の…せい?」
“由貴”
その単語だけが、やけに鮮明に聞こえてくる…。
「ふん!イイ気味よ」
そう言い捨て、教室を出た寺田たち。
ドアの傍の壁にいた俺を見て…
「「「っ!!」」」
目を、見開いた。
「なぁ、なんなの、お前ら」
「ぇ…」
「なんで、莉紗に危害加えるの」
「それ…は」
「俺が、あいつの近くにいるから?」
「っ」
「じゃぁさ、あいつが俺の近くにいなければ。俺があいつに近づかなきゃ、莉紗に危害は加えないわけ?」
そう言い、驚いた3人。
だが、寺田が二ヤリと笑う。
「えぇ。あの子、目障りだから。由貴様の傍にいなければ、あたしたちはなにもしないわ。もちろん、あの子にとって不利益なこの写真を…全て、消去してあげる」
そう、言い放った。