【完】短編集~幼馴染み~

side由貴(中学時代)


いつも俺の隣にいる女。
幼馴染みの、莉紗だ。
俺は、莉紗が好きだ。
俺のせいで、今まで莉紗はいじめにあっていた。
それを守るためにも、俺は片時も莉紗の傍を離れなかった。
それが、莉紗を傷付けることになるなんて、思わず。
事件が起きたのは、中学2年のときだ。


昼休み―――。
「莉紗、俺、体育なにか聞きにいかなきゃいけねぇから、先に飯食ってて」
「わかった!」
笑顔で答える莉紗を見た後、俺は体育教師のところへ今日の授業のことを聞きにいった。
「今日の体育はバレーだ」
「わかりました」
職員室を出て、教室に戻る。
けど、そこには莉紗の姿はなかった。
弁当箱を広げる途中だった。
「…?」
俺はそのへんの奴に莉紗を見なかったか、聞きまわる。
「莉紗ちゃん?うーん、分んない」
「え、清水?あ~、俺見たかも」
「てか、寺田たち3人に連れられて、どっか行った」
「っ、サンキュ」
嫌な、予感がしたんだ。
寺田たちは、なにかと俺に絡みを求めてくる。
傍にいる莉紗を、疎ましく思わないわけがないんだ…!
「莉紗――…っ」
俺が学校中を走り回った。