図書館の入口付近の植え込みの煉瓦に腰を下ろす。


メロンパンを取り出してひとくち。
ライチティーとメロンパンが今週の鉄板メニューになっていた。



他校の彼とは、もう2ヶ月近く逢えていない。

受験生だもんね。

どう頑張っても、私は彼と同じ大学へは進めない。

県外へ進学を希望する彼と、地元へ進学希望をしている私。

来年の今頃には、月に1度さえ会うことも不可能になる。


「――――っ、」


かじったメロンパンがしょっぱい。




もう、やだ。


あいたいよ。あいたいよ。


くるしいよ。



どう頑張っても、この私の想いは報われないのかと思うと、いっそもう投げ棄ててやろうかとすら思う。


――出来たら、世話無いんだけどね。


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