逃げられなかった。 ……むしろ、 私は逃げるのを辞めた。 だって、少年も……。 私にキスをしながら、何度も悲しい吐息を漏らしたから。 私は、彼の舌に自分の舌を絡ませた。 それは、彼のキスに答えた、躰を許したサイン。