『髪乾かすの上手だねー、いぶ。』
「そっ、そんなことないよ?だったら、壱くんだって上手だよ。」
人の髪を乾かすのなんて、初めてだし。
こんなところを褒められるなんて思わなかった私は、ちょっとドキリとしてしまう。
「はい、終わったよ!」
ドライヤーの電源をオフにすると、今まで部屋に響き渡っていたドライヤーの音がピタリと止んだ。
『ありがと。』
「ううん!壱くんも風邪引いちゃったら大変だし。」
私は、壱くんが私にしてくれたことを壱くんにしただけ。
「ねぇ、これどこにしまったら――わっ!?」
ドライヤーのコンセントコードをドライヤーに巻き付けつつ、ドライヤーをしまおうと思っていると、後ろから両腕を掴まれて、ソファに押し倒された。
「えっ、壱くん!?あのっ」
『はい、ライトなイチャイチャタイム終了ー。』
ぇえっ!?
器用に私をソファに押し倒して、私の上に馬乗りになっている壱くんに驚いていると、両手に持っていたドライヤーまでも奪われた。
ドライヤーは、壱くんの手によってテーブルの上の元の位置に逆戻り。
「ら、ライトって…っ!?」
ちょ、ちょ…っと!
壱くんの右手が…っ、私のYシャツのボタンを器用に外してるんですけど…っ!
これは一体、何なんですか!?

