放課後になり、
俺は途中のコンビニで桃嘉の好きなお菓子を買って、病院へと向かった。
──コンコン
「どうぞー」
そっとドアを開ければ、
中にいるのは桃嘉だけじゃなかった。
清本…?
「具合、大丈夫か?」
「うん。熱はまだあるけど…明日は学校行けるって」
「そっか。これ、土産」
「わぁっ! ありがと〜っ!」
いつもの桃嘉の笑顔をみて、少し安心する。
「じゃあ、俺は行くな」
「うん、仕事あるのに…ごめんね。ありがとう」
「おぅ」
清本は俺には目も向けず、病室を出て行った。
「あ、あのね…お見舞い、来てくれて…」
「気にしてねぇよ」
お見舞いぐらいでゴチャゴチャ言うほど、心は狭くないさ。

